[ホーム/渓流遡行ガイド]



【石空川・上流部】
山梨県・北部(2017年06月05日)


対象魚 イワナ
釣果程度 ☆☆
混雑程度 ☆☆
サイズ ☆☆
放流実績 ヤマメ・3、000尾(稚魚のみ)(平成11年5月30日実施)
イワナ・3,000尾(稚魚のみ)(平成11年5月8、9日実施)
総合評価 ☆☆
解禁期間 3月1日〜9月末日
入漁料 日釣券(前売り)・¥800-/日釣券(現場売り)・¥1,200-/年券・¥4,000-
備考

2010年4月、大雨で増水した渓の流れは、それまで特有の趣があった石空川の渓流美を一瞬で破壊した。
土嚢で固められていた工事用メンテナンス道路はコンテナバックごと削り取られ、それらが押し流された残骸は、辺り一面無作法に投棄された無数の産業廃棄物と化して、見るも無惨な渓に変貌してしまった。
良いポイントだった淵も、瀬も、巨岩帯も何処へやら…

 【2010年04月15日 撮影】

正直、もう石空川では以前の様な釣りは期待出来ないだろうな、と希望を無くしかけたあの時から7年…
これが自然再生の底力。

何事も無かったかの様にとうとうと流れる渓を眺めていると、自然の奥ゆかしさを感じるばかりか、謙虚な気持ちで自然に接したいと切に思うものである。

さて問題の釣果についてであるが、この渓を紹介している以前より記載している通り、このエリアは漁協による放流が実施されて無く、自然繁殖区間であるが為、過剰なキープが繁殖に追いつかない。 よって、どのポイントで釣っても爆釣を期待出来る程に魚がいる訳ではないので、過度な期待をもって入渓される事の無いように。
万人が楽しく釣りを楽しむ為には、1人でも多くの釣り人がキャッチアンドリリースを実践してくれる事が大切だと思う。

当方が入渓した6月は、ドライフライが主となった季節といってもまだまだ水は冷たく、12番フックのフライに飛びついてくるヤル気のある魚にはなかなか出会えなかった。
今回は、精進ヶ滝直近の駐車場から下流500m辺りを起点に、一の滝(魚止めの滝)までの区間をご紹介。


【コンビニの端末画面で遊漁券を買ってみた】

得てして釣り人は、朝早くにフィールドへ出向くのが通例なので、早朝の発券が叶わない事が多い事を考えると、コンビニで時間を問わず日釣券が購入出来るのはとても便利で宜しい!ただし、端末操作が複雑なのである…
まずエリア(中部か関東かで悩む)を選択したり、ジャンル(日帰り温泉・スパ?体験?観光?どれを選べばいいか悩む)を選んだり等など等など等など…
初めてでは、とても遊漁券の画面にまで行き着く事は難しく、コンビニの店員さんに助けを求めて何とか発券に至った。
※買ったはいいけど、穴も開いてないしヒモも無いし、どうやってくくり付けようか…
【エントリー地点】

今回主に釣り上がる区間は、これより下流がメインなので、駐車場から吊り橋を渡らずに右手前の堰堤工事用作業道路を下って下流へと向かう。
途中、左手に見える堰堤を越すこと3つ。やがて写真の広場が見えると、その下に巨大な堰堤を覗く事が出来る。
ここが今回の入渓ポイントとなり、上流にそびえる精進ヶ滝手前の一の滝までを釣り上がる。
【エントリー地点】

エントリー地点から上流を望む。
前述した通り、7年前の大水で壊滅的な打撃を受けた石空川であるが、ご覧の通りに自然再生された渓がここにあった。
気になるのは、各所のポイントは全てと言っていいほど砂礫で埋まっていた。
これでは魚が居着く場所が限られる為、定着や繁殖は難しいかも…
【釣果ポイント1】

12番のドライフライ(アダムスパラ)をそっと落とし込む…
スーッと浮き上がった魚体がフライに近づき、鼻先をかすめた。が、フッキングに至らない…
やはりフライがデカいのかな。
そんな事を何度か繰り返した後、パシッとライズがはじけるとティップから魚信が伝わってくる。
待ちに待ったフッキング!
やれやれ…ボーズはまのがれた。
【無数の好ポイントが続く】

こんな落ち込みのポイントが続く。
時々、「ピチッ」っとフライにアタックしてくるチビイワナがいるようだ。
細かい釣果はかんべんして欲しいところだが、考え方を変えると、放流の無い渓にチビイワナがいるって事は自然繁殖している証拠。
沢山増える事を願いたい。
【この区間の渓相】

前後左右に加えて上も開けている為、ライントラブルの心配をしないでキャスト出来る数少ない渓の1つ。
今日はヤブ沢に分け入るつもりだったので、3番6フィート3の短いロッドを持って来たのだが、ここでは9フィートもしくは10フィート辺りの長尺ロッドでも十分楽しめると思う。
ただし魚のサイズが小さいので、極力番手の低いタックルで入渓したいところ。
【釣果ポイント2】

しばらく落ち込みの大岩の下を狙っていたのだが、一向に反応が無いので諦めかけていたら、左の浅瀬からチビイワナが飛び出してくる始末…
つまんねーところから出てきやがって…(^^;
一の滝・二の滝(通称 魚止めの滝)

「魚止めの滝」と呼ばれてはいるが、実際にはこの上流でも釣果はあり、魚止めの滝とは名ばかりである。

以前、精進ヶ滝真下の淵でもイワナが釣れた。
これより先、険しい道のりは無く、鉄製の橋や階段が渓に沿う形で上流に詰めている為、エントリーするもランディングするも楽な渓である。