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【小森川・下流部】 (3月) 山梨県・中部

対象魚 ヤマメ・イワナ
釣果程度
混雑程度 ☆☆
サイズ ☆☆
放流実績 ヤマメ・2、000尾(稚魚のみ)(平成12年5月13〜14日実施)
イワナ・2,000尾(稚魚のみ)(平成12年5月28日実施)
総合評価 ☆☆☆
解禁期間 3月1日〜9月30日
入漁料 日釣券(前売り)・¥800-/日釣券(現場売り)・¥1,200-/年券・¥4,000-
備考 塩川ダムより1Km程に存在する江草発電所付近に流れ込む塩川の支流。
参考 天候及びフィールド状況 → 午前6時半入渓時点で晴れ微風
                  気温−4℃、水温3℃
                  ハッチ無し

使用タックル →        ロッド・ADAMS ROD
                   - IMPULSE 3702 - (TK1320003) #3 7'0''
                  ライン・#3
                  リーダー・クライマックス6X
                  ティペット・クライマックス7X
                  使用フライ・#12のヘアズイアー

地図を読むと小渓流に思われがちだが、以外と流程は長く水も澄み魚影も濃い。

中流までの右岸側に点在する幾つかの村落は、田んぼの水引きシーズン、この小森川から取水を行うと、水量は早春時期の約半分にまで減水する。
もともと深場が数多い渓なので、逃げ場を失ったイワナ達は、そんな落ち込みのプールに身を潜める様になる。無意識の内にテレストリアルをチョイスする8月のお盆頃、ポイントにそーっと 近づきフライを投入してご覧なさい。きっと「ドゥバッシャーンッ」と腰が抜ける位のド派手な反応に恵まれるハズだから。
ただし、あくまでもこれは夏の話だ。
逆に早春の今頃は「電気流すゾ、このヤロウ!?」と思わずタブーを口走ってしまう程に反応は悪い。今回の釣行もご多分に漏れず、早朝から午後3時まで粘って、たった1尾の釣果に ストレスだけを溜め込んで帰宅した。
なんかとっても無駄な時間を使いに行った気がして、もうあったかくなるまでは頼まれても行かないもんねぇ。

「エントリー地点」
それにしても寒い、寒すぎる。
小森川と塩川の合流点(江草発電所)から入渓したのだけれど、タックルを準備しているわずかの時間で、濡らしたシューズは見る見る内に白く凍り付き...ゆ、指が痛い...

もっと日が昇って、暖かくなった頃来ればいーだろーと自分を責め立てるも、訳判んない
状態でとりあえずGo!
「遡行開始から1時間地点の渓相」

ここに至るまで、いかにも釣れそうな小堰堤下のプールや淵をいくつも越えて来たが、全く魚信どころか魚影すら確認出来ない時間が続いた。首を傾げ傾げ、行き着いたのが写真のプール。 光線の加減で底までよーく見えるわぁ。って、うっはぁー、居るぢゃん居るぢゃん!しかもおっきーのからちっさいのまで、うっじゃうじゃ群れやがって。だーから今まで釣れなかったのかぁ...みんなこっち来ちゃってたんだな。
はやる気持ちを抑えつつ、力みながらの第一投。キャストに失敗し#3ラインが水面に突き刺さると派手なシブキが一帯に。サーッと血の気が引く瞬間だ。波紋が落ち着いた後、再度確認すると あんなに沢山居たハズの魚君達は一体何処へ?
「更に1時間地点の渓相」

あのプール以来、またまた魚影が無くなり、去年の夏まで沢山釣れてた夢の様な思い出だけを胸に、必死に集中力の持続に努めていた。
「たのむぜ、テメーで作ったロッドの感触知らないなんてみんなに言えねーべよーぉ」と考え出すと、そう言えばこのバンブー、魚が掛かったらどんな感じなんだろうと無性に釣果が欲しくて たまらなくなる。まさか
15cmそこそこの掛けたくらいで折れたりしないだろうなぁ?
「更に1時間後...」

ふと右崖の上を見上げる。垂直に切り立った断崖は高さ100m程は有るだろうか...
今にも遙か上から崩れ落ちて来そうな岩肌に萎縮し下から離れる。絶壁下から数十メートル離れた辺りだっただろうか。深場に浮いたオレンジのマーカーが、落ち込みに2度3度引っ張り込まれる 不自然な動きに、ハッとした私はすかさずアワセると、ようやく待望の1尾をポイントから引きずり出す事に成功。(^^)
これにてボーズは真逃れたとホッとするも、一瞬の出来事にロッドの感触を確かめるだけの時間と余裕は無かった。
「更に30分後(写真は分流の流れ込み)」

小森川は、塩川本流出会いから宮平村落1km程上流までは、なだらかな傾斜を流れる為、遡行に難儀する箇所は全くない。ウェダーを履かなくとも釣りになるポイントは多く、 危険カ所は皆無なので、初心者を連れての釣行には丁度良い様に思う。
ただし、夏の時期は周り一帯を野バラを中心とする低木類が覆い被さる為、ショートロッドが必要。
「宮平村落上流に聳える2段堰堤」

これより上流を目指す場合は、堰堤の右側から高巻く事。
ただし、この堰堤を越えなくとも、手前の林道を利用し、一カ所この上に出る獣道が有るので、こちらを利用した方が得策かも知れない。私は早春に上流を攻めた経験は無いので 今頃の釣果は不明であるが、夏には満足出来るだけの結果を残しているので魚自体は居る。

瀬や流芯の中等、流れが急なカ所からの魚信は全く無かった事を考えれば、やはりまだ水温が低すぎるのだ。小森川の魚達が活発に動き回るには後1ヶ月くらいの時間が必要かも知れない。