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【塩川・増富】 (3月) 山梨県・北部

対象魚 イワナ・ヤマメ
釣果程度 ☆☆☆
混雑程度
サイズ ☆☆☆
放流実績 平成14年5月 ヤマメ9000尾・イワナ11000尾(稚魚)
総合評価 ☆☆☆
解禁期間 3月01日〜9月末日
入漁料 年券・¥4,000-/日釣券(前売り)・¥800-/日釣券(現場売り)・¥1,200-
備考  
参考 天候及びフィールド状況 → 午前6時入渓時点で曇り無風
                  気温−8℃、水温1℃

使用タックル →        ロッド・#3 SAGE SLT376
                  ライン・#3(SAGE専用ライン)
                  リーダー・クライマックス7X
                  使用フライ・#10ヘアズイアー
                  ルースニング

ねいさん、塩川はまだ雪が降っているわけで...

下流で釣ってりゃいーのに、寒風吹き荒ぶ中、解禁初日から標高1300mの源流へ出掛けるワタシはやっぱりアホである。
毎年、解禁日と言えば決まって「大門川」か「石空川」辺りで無難に釣果を稼ぐのが通例だったのだけれど、今年は何故か塩川の上に 来ちゃったってわけ。で、なんで”増富”なのかと申せば、これがまたよく判らないんだな。
にしても、”さんがつついたち”とはいー響きですなぁ。春の到来だ。例え1mの雪をラッセルするハメになっても、 マイナス8度の極寒状況に身も心も凍り付きそうになっても、でも春は春なのだ。(^^) 「よーし、今年こそは好きほーだいやっちゃるゾー」 と今シーズンに対する意気込みだけはノリノリなのだけれど、でも、でも...やっぱり今年も仕事はカオス的予感。


ワタシが向かった本谷川は、ラジウム含有量世界一として知られる増富温泉がある事で有名な河川だ。まぁ、この際温泉のお話はいーとして、 みなさんが知りたがっている本渓谷の魚影については、驚くほどに魚影は細かい。しかもシラスみたいに...(^^;
このエリアは、渓を絡む様にクリスタルラインが頓挫しているので、非常に入渓しやすく駐車スペースもいたる箇所に存在する。漁協のおじさん達も 放流が楽なもんだから、迷わずこの辺に集中的に流し込んぢまうって訳。
これが超人気の渓流ポイントである所以でしょうなぁ。つまりは、いろんな人が数多く入渓するもんだから、スレもするし個体も育たない。 こんなところだと思いますわ。型が細かい理由わ。全くをもって困ったことである。
いくら解禁日とあっても、日の出前から山岳渓流に出向く物好きなど居るわけも無く、初日を間違えたのかと不安になる程、関係者の姿は無かった。 それにしても、この本谷川一帯の流れを独占出来るとは、なんとも気持ちの良いひとときである。(<とっても寒かったのだけれど)
その甲斐あってか、ワタシの釣果といえば19cmを筆頭に早朝3時間粘りにねばって7尾なり。このエリアで19cmといえばクジラもんですぞ。


「氷山みずがき」

前日深夜まで仕事に追われ、なんとかメドを付けたのは当日の午前3時。この状態でちょっとでも仮眠などしようもんなら...
って事で、そのまま身支度を整えるとさっそうと車に飛び乗る。何たって今日は解禁日なのだ。ををー、胸が高鳴る半年ぶりの緊張感。
「かーちゃん、行ってくるぜ!」
塩川ダムを左手に、増富方面へ車を走らせる事10分。温泉郷手前の橋からは綺麗にライトアップされた氷のオブジェを鑑賞出来る。カチンカチンに 凍ったこいつを見れば寒さが伝わるでしょ?ちなみに午前4時でマイナス8度。
増富温泉より下流でも、ぼちぼち釣果は有るのだけれど、硫化水素が流れ込んでいるのだろうか。過去に爆釣した経験無し。やっぱり魚も住みやすい 環境に移動しちゃうのよね。
「入渓地点」

増富を流れるここ「本谷川」は下流の塩川ダムを境に、有名河川の「塩川」と名を変える。今回入渓した場所は、増富温泉上流から ”みずがき山リーゼンヒュッテ”までのバリバリ本谷渓谷。途中、深いワダチやアイスバーンが点在するので、スタットレスタイヤを着用すべし。 流行る気持ちを抑えつつ着替えている最中、ボウシを忘れてきた事に気づく。大問題で有る...と、後部座席に娘が置き忘れたミッキーマウスの 毛糸の帽子が目に留まる。真っピンクのド派手なやつだ。「仕方ねぇか...」
「”源流”うむむ...よい響き」

間違えてネオプレーンぢゃなくゴアのウェダーを持って来ちゃった...岩の上でフライを結んでいたら、フェルトソールが凍って岩から剥がれなくなっちゃった。 グローブは付けているのだけれど指先がキンキン痛い。水中に落っことしたリールが凍って動かなくなっちゃった。ガイドが凍ってラインが延びなくなっちゃった。 やっとの想いで結んだフライは、ひとたび水につければ凍ってナニがなんだか判らないジョーたいになっちゃった。ラインが凍って、シューティング ヘッドを付けているみたい...
もう帰るべぇか...
「”源流”うむむ...それでもとってもよい響き」

渓に立てば、積雪は想像していた程ヒドくは無く難儀する場面は少なかった。が、いたる箇所にスノーブリッジが点在しているので足場に注意。
7x・9フィートのリーダーにインジケーターを取り付け、70cm程#10ヘアズイアーを沈ませる。何投目かのキャストの後、インジケーターが ボワンと沈む。軽くアワセると、ティップにもっちりとした魚信を感じる...
終始、こんな釣り方だった。
「”みずがき山リーゼンヒュッテ”の少し上流」

時間は午前8時過ぎ。ようやく釣り人らしき人達の車が往来する様になる。度々、車を止めてはワタシの様子を伺っているようだ。 カッコつけて派手なキャスティングなんぞしてみちゃったりしたのだけれど、ミッキーマウスの帽子をかぶってるの忘れてたわい。
「ん?なになに?ミッキーマウスの帽子???」と思われた方、あれはワタシです。