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2005年7月8日〜15日 : 北海道日高山系 猿留川
はじめに
初日(8日)
2日目(9日)
3日目(10日)
4日目(11日)
5日目(12日)

4日目(11日)


午前4時起床。気温10度。
今朝もヒドい雨模様。「元気よく目を覚ます」と書きたいところだが、連日の雨続きに全くヤル気がしない。寝起きも最悪である。
そんな気分に追い打ちを掛けるように、テーブルの周りが、おびただしいゴミで散乱している。クマか?^^;
昨晩出した生ゴミを漁りに来たヤカラがいたようだ。クーラーボックスに、猫の体毛が付着しているのを発見。間違いない、クマだ。^^;
雨の中、背中を丸めて散乱したゴミを片づける。
どうやら今年の北海道は当方を歓迎してくれていないようだ。


昨日、猿留川を後にしてから広尾の町に立ち寄った。
何より先に役場前でメールのチェック。去年は町中の何処でトライしても全くコネクション出来なかった事を考えると、住み良い広尾になったなぁと実感。^^;
受信したメールに気になる内容は含まれておらず、ホッと胸をなで下ろす。同時に気になる今後の天気をチェック。エキサイトの天気ページに接続すると、 えりも町・広尾町周辺は「今日・めいっぱい雨」「明日・めいっぱい雨」「明後日・曇り時々雨」...
「寝苦しさ指数:ぐっすり」「ビール飲み頃指数:あんまり」とまで記載してある。ふざけやがって。^^;
帰路に着く予定は14日だから、滞在期間中は全部雨って予報である。 もう最悪。
知らず知らずのうちに、商船三井サイトの空席照会をしている自分がいた。「明日11日→苫小牧発→18:45・夕方便→2等寝台・○...」。
もう気分は帰宅モードである。
その後、近くから目欲しい河川を見て回ったが、広尾川ダメ。楽古川ダメ。歴船川・上下流ダメ。野塚川ダメ。豊似川ダメ。 どこの川も増水でカフェ・オレ状態である。もはや釣りは絶望的。
折角ここまでやって来たのに...


午後4時。早々に河川巡りを切り上げ、忠類の「ナウマン温泉アルコ236」へ。
この温泉は、サウナありーの、露天風呂ありーの、ジェットバスありーのと、内容は非常に充実している温泉なのだが、にしても雨がなぁ...釣りがなぁ... と気持ちの何処かに払拭出来ないわだかまりが残り、温泉に浸かっていてもちっとも気持ちよく無いのであった。
道の駅・コスモール大樹で夜を明かす事に決め、大樹の町に入ったのは午後7時の事だった。
適当に雨を凌げる軒下を見つけ、車のケツを突っ込んだ。


さて今日は、気持ち半分帰宅モードの中、未練ったらしく周辺河川の様子を探りに出掛けようと思う。 もしかしたら...なのである。

大樹町を出て広尾方面に向かうと、程なくして豊似の看板と共に豊似川に到着。ここから川の上流へは天馬街道を使う。
この道路が出来た事によって、浦河までの所用時間が2時間近く短縮された。地元の方々にとっては悲願だった道路である。
途中、地図に載っていない河原へのヤブ道が何本も点在しているので、見落とすことなく慎重に車を走らせる。
何処から入って、どの地点の川原に出ても、水かさの増えた渓相は釣り欲を欠く。もう豊似川本流での釣りは無理と判断。
豊似川支流のパンケアイアン沢を覗くため、パンケハヤニ林道に入る。
このエリアはヒグマの出没回数がとても多いらしいので、万が一遭遇した際は直ぐに撮影出来るよう、 助手席にはEOS-1DにEF400mmDOを装着、EOS D30にEF600mmを装着したカメラを常備。さー何時でも出てこい。
時速10キロのトロトロスピードで、川と野生動物の出没に注意しながら奥へ進むが、川も山も一向に変化無し。
出て欲しい時には出て来なくて、出て欲しくない時に出るのがクマの様である。
パンケアイアンも水量が多く、入渓は無理と判断。

隣の野塚川へ移動。
上野塚まで舗装路だった林道は最終民家を越えるとダートに変わる。
国道から10数キロの林道終点近く。
雨は時折激しく降ったりピタッと止んでみたり。相変わらず不安定な天候が続いている。
この辺りも水かさは多いものの、流れは澄んでおり良ポイントが数多く点在している。こりゃシメたもんとばかり、早速身支度を整えると流れに向かって一目散。
落ち込みにアダムスパラを投入。いかにも出てきそうなポジションに浮かぶ。鼓動が高鳴る。クワーッ、キャオー、念ずるが反応無し。
プール、反応無し。瀬、反応無し。ひらき、反応無し。流れ込み、反応無し。かえし、反応無し。回り込み、反応無し。
上流へ来すぎたようだ。^^;
いつしか釣りは、フキ摘みへと変わる。
良質なフキは根本にナイフを入れると、それまで蓄えていた水がザーッとしたたり落ちる。このフキを見つけるのが何とも快感である。
もう1つ言うと、茎は緑の物が良い。
んな事はどーでもいいのだが、肝心の釣果は...野塚川でもボーズ。

午後1:30。
携帯電話の繋がる国道付近まで舞い戻り、迷わず商船三井フェリーの予約受付に電話を入れる。
「予約の変更をしてくれ。14日を本日にだ!」

天馬街道を経由して、大樹から苫小牧までは約230Km。カーナビでは「7時間くらいかかります。」 とのアナウンスだが、3時間もあれば着くだろう。
午後2時、今向かえば乗船手続き中に港へ着けるとふんで、いざ出発。
途中何台も、雨具に身を包んだツーリングライダーとすれ違ったが、みんなこんなハズぢゃ無かったと思っているに違いない。 バイクは直接雨に当たる分、オレに比べたらずっと気の毒である。
いゃ待てよ...遙々北海道まで釣りに来て、小イワナ4尾ゲットして思い立ったように帰るオレの方がずっと気の毒か?
午後4時半、苫小牧着。
思いのほか早く到着出来たので、おかんの大好物・六花亭の菓子を買いに市内をうろつくが、どの店に行っても六花亭の店舗は入っていないと言われる。
目に留まった観光案内所に入り、応対してくれたベッピンのおねいちゃんにデレデレしながら六花亭の場所を聞くと、市内で取り扱っている店舗は、 西港のお土産売り場だけです、との回答が。西港?オレが今からフェリーに乗る場所だんべ?
灯台もと暗し。
定刻18:45、苫小牧を出港。
自分が予約した2等寝台は上と左右を囲まれたド真ん中のベットなり。
眺めれば眺めるほど、寝屁とイビキの恐怖がトラウマに。
フロントにそれとなく1等船室の状況を聞いてみたところ、差額4,000円で1人で自由に使える部屋がいくつか空いているとの事。 いやだなぁ早く言ってよ。その場で等級変更を願い出る。
1等船室は快適そのものだぁ。
灰皿は備え付け。2等寝台は、わざわざ部屋を出て喫煙所まで出掛けなければならいのだが、大した違いである。
テレビも備え付け。2等寝台は、エントランスホールでみんな仲良く見ましょうなのに、大した違いである。
コンセントも備え付け。2等寝台は、エリアに1個だけあるコンセントを、他の人の目を気にしつつ申し訳無さそうに利用しなければならないのに、 1等は部屋に合計6個もあちゃったりして、大した違いである。
洗面所も備え付け。2等寝台は、わざわざ部屋を出て近くの洗面所まで顔を洗いに行かなければならないのに、大した違いである。
その他、海を眺められる自分だけの大きな窓もあれば、浴衣まで(着ないけど)用意してあるし、石けんもタオルもヒゲ剃りも歯ブラシも置いてあって、 かなりご満悦なのである。
今、やっと理解した。どうして今まで自分は落ち着き無くフェリーの中をウロウロしていたか。自分の居場所が無かったのだ。もう2等寝台には戻れんな。

午後10時前、「たけしのTVタックル」を見ながら、落ち。
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