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【大武川・中流部】(7月) 山梨県・中部

放流実績は年間合計
対象魚 イワナ
釣果程度 ☆☆
混雑程度
サイズ ☆☆☆
放流実績 無し
総合評価 ☆☆☆
解禁期間 3月1日〜9月30日
入漁料 日釣券(前売り)・¥800-/日釣券(現場売り)・¥1,200-/年券・¥4,000-
備考 釜無川水系では、隣を流れる尾白川と並び、メジャースポットとして名高い河川である。
しかし、”大武川”ページで公開した通り、中流域から下は砂防堰堤の連続で釣り欲を無くす。あれでは、川が気の毒だ...
参考 天候及びフィールド状況 → 午前5時入渓時点で晴れ無風
                  気温18℃、水温13℃

使用タックル →        ロッド・#2 SAGE SPL282
                  ライン・#2(SAGE専用ライン)
                  リーダー・クライマックス5X
                  ティペット・アムコア5X
                  使用フライ・#12アダムスパラシュート

そんな理由(上述備考)で、この川と、も1つ隣の小武川の2河川は、もう2度と入渓しないと心に誓った程に大嫌いな川である。「おりゃ、絶対行かねーかんな」と 言い続けて来たものの、上流部については例外で、手つかずの渓が色濃く保たれ、甲斐駒ヶ岳の山麓・標高約2000m付近を源とする水源から赤薙沢までの行程6Km区間は 未知の渓と言っても良いだろう。
”未知”とは表現したものの、連続する滝のサイドには、かすかに人の踏み後が確認出来る為、以前から源流を詰める渓流マンや沢登りのパーティーに、高巻きルートとして 利用されている事は容易に察しが付く。
この点、未だかつて人が入渓した痕跡が無い渓を探している私にとっては落胆の色を隠せないが、以遠の遡行は難航を極める為、頻繁に人が上流へ分け入る回数は少ないハズだ。
よって、”人が入らない=魚が温存されている”との方程式が成り立つ。  と、信じたい。(^^;

またまた今日・日曜日も午前中から出勤しなければならず、限られた時間の中での釣行を考えると、南アの渓に行くには距離的・時間的に無理があるし、かと言ってその辺の 河川で放流魚を釣るのはとってもアジケが無い。職場の近所で緊張感の有る渓とくれば...もうここしか無いではないか!
「よし、下調べのつもりでちょっくら寄ってみっかし」
って事で、出勤までの4時間を使って行ける所まで行ってみようと、大武川に出没する事となった。

問題の釣果については、イワナが2尾と寂しい結果に終わったが、なにぶん探っている時間が少なかった為に、今回の結果だけで大武川上流部を語る訳にはいかない。
次回は、ゆっくり時間を掛けて丁寧に探って見よう。

「入渓地点」

R20から牧原の交差点を左折すること約20分程で、赤薙沢との分岐堰堤に到着する。下の河原までは、直線で約200m程の急斜面を滑り降りる事となるので、滑落の無い様 ご注意頂きたい。
ここより先の林道は、約1〜2Km程先の終点まで進む事が可能だが、急に勾配がきつくなり同時に雨水によって浸食された凹凸路面が車をスタックさせる可能性大。
よって、これより先への一般乗用車での走行は避けた方が無難。
「入渓地点の5分先」

釣り初めて直ぐに、右湾曲の流れの先からゴーゴーと水が落ちる音が聞こえる。それがご覧の滝。いきなり!?
直瀑5m程で、ヘツリで交わせる高さでは無いので、一旦入渓地点まで引き返し、右崖を大きく高巻いた。
それにしても、この斜面は一面野バラの群落地帯って所も有り突破に勇気がいる。やたらとチクチク刺さって手首がビリビリ痛む。
「第1発目の滝から約20分上流に聳える2発目の滝」

上述の滝を巻き終わり、やれやれと再びロッドを出し始めるが、また右湾曲の先からゴーゴーとイヤな音が...「うっは〜ぁ、また滝だ。あぁもう、時間が無いっつーのに」
こんなんでは釣りにならんと滝壺を丁寧に探る事約30分で待望の辺りが!(トップ写真)
アダムスに食いついてきたヤツは黒く色づいた25cmのイワナであった。これでボーズはまのがれたと少しばかり気持ちに余裕が出た為か、身体の芯から力が沸いて くるのがわかる。「よし、これも右から高巻いちゃおー」と再び下流に引き返し、崖をよじ登る事に...
「滝上流の渓相」
滝の上にも魚影が有る事だけを信じて、大高巻きをやってのけたは良いが思った以上に難航し、もうこの時点で時間は午前9時にほど近かった。「ヤバイぞ」業者さんとの打ち合
わせは10時からの約束だからと、高巻きに成功した直後、再び引き返すハメに。(^^; とは言っても、折角登ってきたのだからと10分程ロッドを 振ったところ、先の岩陰で小柄ながらイワナ1尾をGETし、思わず薄笑いを浮かべてしまった。「居るではないか!」
これにて、今後の遡行が楽しみになった事は言うまでも無い。