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【大武川支流・篠沢】
山梨県・北部(2006年3月2日)
対象魚 イワナ・ヤマメ(アマゴ)
釣果程度 ☆☆☆
混雑程度
サイズ ☆☆☆
放流実績 平成17年5月 ヤマメ2000尾・イワナ3500尾(幼魚)
総合評価 ☆☆☆
解禁期間 03月01日〜09月30日
入漁料 年券・¥4,000-/日釣券(前売り)・¥800-/日釣券(現場売り)・¥1,200-
備考  
本流筋の大武川に至っては、荒廃した渓は見るに堪えない状況にあるのは、以前の大武川レポートで記した通り。
そんな堰堤オンパレードの大武川に、以前、自然渓流の趣を色濃く残す小さな沢が有った。ここ篠沢である。
大雨が降っても濁る事なく、大淵とチャラ瀬が連続し、いつも楽しい釣り場を提供してくれたものである。ほんの3〜4年前までは。 以前から上流でなにやら大がかりな工事が進められているなぁとは感じていたが、あんなドでかいダムを造っていたとは...
ダム建設が着工された頃からだろうか、みるみる内に土砂が流入し、深く澄んだ大淵は砂に埋まり姿を消した。チャラ瀬も埋まり、現在はフラットな1本筋に変わってしまった。

こんな渓ではとても魚は住めないだろうと思いきや、ところがギッチョンチョン。漁協の定期放流のお陰もあって、渓相とは裏腹に結構釣果の良い渓でもある。 ただし”釣果が良い”と表現出来るエリアは、大武川出会いから篠沢橋までの下流数百メートル区間に限る。昨今、橋の上流は全く宜しくない。
そんな訳で、篠沢橋のたもとに車を止めて上流へ向かう釣り人は、真の篠沢ツー(通)とは言えないのである。
「大武川・篠沢出会い」

篠沢橋から下流に向かって、今来た林道を徒歩で戻る事10分。
右下に大武川の流れが見える頃、適当な斜面を滑り降り川原へ。流れから極力離れて歩かないと、魚を散らすことになるので慎重に。抜き足、差し足、忍び足。
下降地点から大武川・篠沢出会いまでは5分といったところか。

冒頭で記した通り、以前は前日(3月1日)程度の雨ごときで濁りが入る事は無かった。しかも白濁しているではないか。
「出会いから50mほど」

水の色は、近づけば近づくほどキタねーのだけれど、案の定、他人様の足跡は皆無。今シーズン、ここへの一番乗りはこのオレ様ってか。
なんか期待出来そー。

3月では、まだ木の葉が無いので見通しの利く渓に見えるが、夏場は両サイドとも鬱蒼とした木立に囲まれてしまうので、短いロットの準備は必須。
「出会いから100mほど」

本日のタックルは、Sage XP 390 のロッドに、クライマックス 7x のリーダー + クライマックス 7x のティペットに、迷うことなく結びつけたヘアズイアー 12番。
大げさに3番を持ってくる理由なんてなかったのだけれど...

さっき、クククンっとわずかに引っ張られるマーカーの動きが気になったのみで、釣り初めから30分程経過したが、未だ釣果無し。
なんかちょっとアウェーな感じー。
「中間地点付近」

写真手前の流れ込みで、ようやく本日の初ヒット。
10cmそこそこの小ヤマメではあるが、大きさは別としてボーズを真逃れた安堵感で気持ちが楽になる。
んでも、水が冷たいからなのか、濁りによる影響なのか、ヘアズイアーを食い物として認識していないのか、よく分からないけど渋いっすなぁ...
「中間地点のちょっと先」

釣り初めから役2時間。我が輩の大切なヘアズイアーを7個もロスしてしまった。全て枝に引っかけ回収不能に。やはり9フィートロッドは、ここでは長すぎる。
ゴモクソ文句を垂れながらキャストを繰り返していると、マーカーが沈んだまま浮かんでこない事に気付くが、どうせまた根掛かりだろうとゆっくりロッドを立てる。 と、ティップを介して生命反応が!「ををーっ、久しぶりのアタリだよーん♪」しかも重いし。
目ん玉をハート型にして、思いっきり引っこ抜く。気持ちよくー引っこ抜くと、ランディングネットに収まったのは、25cmのビッグワン(アマゴ)。
思わずイキそうになる。
「篠沢橋を望む」

そうこうしている内に、ゴール地点の篠沢橋に到着。
ケツの毛まで抜く勢いで、ポイントというポイントをしらみつぶしに探索し、丁寧に時間をかけて、ここまで約2時間強の道のりだった。
ドライフライの叩き釣りならば、30〜40分も有れば余裕で橋まで到着出来る距離である。

橋下のプールは、いつも良い反応が有り、今日も期待していたが全くの無反応。
釈然としない思いが残るものの、でも、でも、25cm出たからいーべさ。