北海道行き当たりばっ旅(2019年06月28日〜)
6月28日(1日目)
【さんふらわあ さっぽろ(大洗港にて)】
人生折り返し地点を過ぎて久しいいま、多少無理してでもやりたいことをやっておくべき時期に来ているのかなぁ、なんて事をボンヤリながらも最近になってよく考える。
「あのさ、北海道行こうと思って…」
「へー、また釣り?好きだねー、いつ」
「28日…」
「いつ帰ってくんの?」
「わかんない…」
「イヤだ、何それ(笑)」
「若い頃みたいに放浪の旅やりたいんだよね…」
「………まぁ、いっつもお仕事頑張ってるんだから、いんじゃない?」
あるひと時の我が夫婦の会話だが、こんなやりとりがきっかけで、北海道行き当たりばっ旅が実現することになった。
どうせ数日で寂しくなって帰ってくるんだろうよと見透かされていたようだが、それならそれでオレにも意地がある。
去年は飛行機を使ったけど、今年の釣行はフェリーで北海道入りすることにした。自車をフェリーに乗せて18時間かけるのと、わずか1時間程度で行ける飛行機と、 どちらにメリットがあるのだろう…といつも悩む。
船は時間はかかっても乗り馴れた自分のクルマを持ち込むことができる。一方、飛行機は何と言っても時間を節約出来る。 クマよけスプレーや爆竹などの発火物は持ち込み制限に引っかかる飛行機に比べて、自車には何でも積めるし重さも量も気にしなくてよろしい。車中泊も魅力。
迷うところだ…
「トラ、トラ、トラ……我、北海道二往路切符ノミデ上陸セリ」
Copyright 1999 ADAMS Yamanashi JAPAN
学生の頃、夏休みに学割周遊券を使い、1ヶ月半を掛けて北海道一周旅行をした。
史跡や名勝を見て回るよりも、観光客が来ないその土地の土臭さを直に感じられるような、名もない漁村や農村を巡るのが当時の旅のスタイルだった。
無銭旅行とまでは言わないまでも、絶えず腹を空かせている貧乏旅行で、各地のYH(ユースホステル)を転々と泊まり歩き、ヒッチハイクをした事もしばしば。 ある時、ヒッチハイク先で降ろされた中頓別には宿泊施設が見当たらずアセった事がある。見ず知らずの民家に宿泊をお願いする勇気なんて無くて、 結局道沿いの屋根付きバス停で一夜を明かす羽目に。 口に入れておくと結構長持ちするホタテの干し貝柱は重宝したもので、日々これをかじりながら流浪するのが、自分流の節約術の1つでもあった。
礼文島の桃岩荘YHでは宿泊に際して羞恥心は捨てろと諭された。支笏湖YHではクマに出会ったら前足が短いから背中にしがみつけと教えられた。 旅半ば、摩周湖YHで出会ったバックパッカーの女の子から「じぶん、何回生なん?」と聞かれて戸惑った。 関西では大学の学年を何年生では無く何回生と表現するらしい事をこの時はじめて知った。