北海道行き当たりばっ旅(2019年06月28日〜)
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7月08日(11日目)
【ルサ川】

せっかく知床に来ているんだから釣りだけじゃなくて、一度くらいはこの大自然をちょっとばかり覗いてみようなんて事を考えて、午前中はビジターセンターに行ったり、 知床五湖を周遊してみたり。意外と釣りとは違った切り口で自然に触れるのもいいもんだ。

何番めだったかの湖を眺めていたら湖面が割れた。ををっ、ライズ!?もうネイチャーガイドの声も耳に入らない。 身を乗り出して眺めているとライズでは無く、カイツブリか何かの波紋だった…飛んでる虫は羽虫しか興味ないし、 樹皮にクマの体毛がついてるなんて説明があれば、あの毛でニンフ巻けそうだなんて考えるし、説明してもらった内容の半分アタマに入ったかどうだか。
結局どこへ行っても釣りとは離れられない特異体質のよう。

その足で知床峠を越えて羅臼に移動。
ここから更にクルマで行ける知床半島最奥の相泊まで行く。羅臼から20キロ強走ったか。道の終点は特に何があることもなく、目の前に立ちふさがる小さな駐車場が終点の知らせだった。
ここから引き返し、目に留まった海岸線上のめぼしい川に入渓しながら羅臼まで戻ろうと思う。
いくつもの小さな渓流を見過ごす。釣りが出来ない程小さいとは思わないけれども、遠路北海道まで来たときくらいはセコい釣りからは離れて、よりダイナミックに釣りしたい。

これまでより少々規模の大きな川を発見。「ルサ川」というらしい。
河口を含めて辺り一帯が電気柵で張り巡らされている。クマを人間の生活圏に侵入させないための防御策のようである。

『魚を釣る人へ
野生動物にとって、オショロコマは重要なエサ資源です。
知床の自然を守るために、キャッチ・アンド・リリースにご協力ください。』

と書いてある看板が立っていた。どことなく心くすぐられる温かみを感じる内容に思えた。

柵を越えてデンジャラスゾーンに出る。サファリパークの園内でクルマから降りるような感覚か。これらの柵がことさら強調して安全地帯と危険地帯とを二分しているバリケードかのように見えてしまう。
開始早々、なんの変哲も無い浅い平瀬からいきなり20センチくらいのオショロコマが立て続けにヒット。これだけいるならシマフクロウの将来は安泰ダァ!何てことを考えながら釣り上がる。

流れが右にわん曲する深みの上にクマザサがこうべを垂らし、こりゃいかにも!ってポイントが現れる。左岸からフライを投入。一瞬クジラの潮吹きのように背びれが見えた。ハイきれいにヒット!
「尺」オショロだ!ってか、正確には29.5センチとわずか届かない…オショロを伸ばす。届かない…まぁ四捨五入30センチでいいだろう。

夢中になって釣り上がり気付くともう夕方。辺りは薄暗い森の中だった。両サイドはオレの背丈より高いフキが密集していて、岸に上がるには困難をようする。平瀬が多い渓相なので川通しに戻る。

他にもいろんな川を釣り歩きたかったが、ルサ川に時間を使ってしまったので今日はここでジ・エンド。
明日はこの続きからスタートしたい。

今日の宿泊地は道の駅羅臼。温泉地からの硫黄臭が時々オレの鼻を刺激する。
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